小説:国民生殖健康定期健診(医師視点)パート2

パート1の続き】

そのため、心臓に持病がある人、てんかん、過呼吸の既往がある人は患者さんが鎮静処置を希望したとしても、覚醒下処置に回すことになる。

佐藤さんは問題なし。健康診断のデータもクリア。

私はディスポーザブルのゴム手袋をパチンと外しながら、カルテをもう一度眺めた。

指先にまだ前の患者の蜜の感触が残っている気がして、軽く指をこすった。

この検診バイトは、男性医師の間では「都市部人気No.1」と呼ばれている。

特に若いキャリア女性が多い東京・大阪の会場は、募集が出るやいなや即満員。

理由はシンプルだ。「若い女性が、薄いピンクのガウン一枚でM字開脚にされ、強制的に発情させられて絶頂を繰り返す姿を、合法的に、しかも間近で見られる」からだ。

同僚の何人かは「これ以上の興奮はない」と公言している。静脈鎮静法で抵抗できない患者しかも検査中の記憶はほぼなくなるため、医師によっては必要以上の刺激を加えて患者が叫んだり暴れたりする様子を楽しんでいる者もいるようだ。

私は、淡々と処置を進めるタイプではあるが、自分の処置、目の前で果てていく女性を楽しんでしまっている気持ちを必死に抑えて、冷静に保とうと常に努力しているだけなのである。

指先一つで女性の心を壊してしまう処置。正直なことを言えば、必要以上に刺激を行い、女性の心を壊してしまうことを何度も経験しているのはここだけの秘密だ。

壊れていく姿もまた美しい。

今日のペアは看護師の小林さん。処置を終えた患者さんを休憩室へ案内した後、次の患者を内診室に案内する。

看護師の小林がドアを開けた。「先生、次の方です。佐藤美咲さん、静脈鎮静法です。」

前の患者のデータがまだモニターに残っている。分泌物総量:42.8ml(目標50mlに届かず)。心拍最大値:148回。陰核充血度:+++。

シートに残った蜜の染みは、交換してもまだ微かに匂いが残っていた。

パート3へ続く】


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