小説:国民生殖健康定期健診(医師視点)パート3

パート2の続き】

佐藤美咲が入室した。薄いピンクの検査用ガウン一枚だけ。

生地は本当に薄い。ほぼ裸と言って良いほど透けていて、歩くたびに乳首の形がくっきり浮かび、淡いピンクの色素まで透けている。

彼女は両腕で胸を隠すように前を押さえ、足を内股に寄せ、視線は床に落ちたまま。頰が赤く、耳まで熱を持っている。

そりゃそうだろう。無理もない。こんな男性を誘惑するために作られたような卑猥な使い捨てガウンを着せられ、女性への配慮も尊厳なんてあったもんじゃない……。

私は心の中で小さく息を吐いた。(今年から始まっているので、多くのクレームが来てるらしいのに、一向に改善する気配すらない。どんな利権が絡んでいるのか……)

彼女は内診台の前に立ち、シートを見てわずかに息を飲んだ。

前の患者の蜜の痕跡がまだ残っている。透明で白濁の混じったドロドロの液体が、テカテカと光を反射してべっとりと広がり、糸を引いて乾きかけていた。

小林看護師がすぐに「あ、ごめんなさい。すぐ新しいシートに交換しますね」と言って素早く剥がし、新しいものをピンと張り直した。

この使い捨てシートは防水シートで、毎回患者さんの体液でべとべとになる消耗品、毎回交換するものだ。

しかしその数秒間、佐藤さんはしっかりとその痕跡を見てしまった。瞳が大きく揺れ、指先が小さく震えた。

小林看護師が優しく彼女の腕を掴んで内診台へ導き、内診台に座らせる。

「椅子が動きますので、手すりを掴んで動かないでくださいね」と声をかけた。

小林が「先生、準備できました」と言い、内診台のスイッチを踏んだ。

「ピッ」機械アナウンスが流れる。『上昇します。背もたれが倒れ、脚が開きます。』

背もたれがゆっくり倒れ、脚台が左右に広がり始める。股関節が限界まで開かれ、いわゆる赤ちゃんを産む体勢、M字開脚の姿勢が完成する。

私は、ルーティンのように診察ユニットに付属する診察用ライトのスイッチを入れた。

内診台のスイッチを操作して高さを調整し、患部が私の目線の高さになるように上げていく。ライトの向きを調整し、局部がしっかりと見えるようにする。

パート4へ続く】


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