小説:国民生殖健康定期健診(医師視点)パート4

パート3の続き】

「パッ……」白く眩しい光が局部を容赦なく照らし出す。

クリトリスから膣口、肛門の細かな皺まで、すべてが鮮明に浮かび上がる。

佐藤さんの息が一瞬止まった。太ももの内側が小刻みに痙攣している。

彼女の瞳が、必死に「見ないで」と訴えている。普段は誰にも見せない一番デリケートな場所を、私の息がかかるぐらい間近で見られる状況。恥ずかしくないわけがない。

通常の婦人科であれば医師と患者の間にカーテンが引かれているが、この検査では処置の都合上カーテンはなく、患者さんと私の間には何もない。

患者さんによって反応はまちまちだ。私を見る人もいれば、目をそらす人もいる。

小林看護師が耳元で優しく声をかける。「力を抜いてリラックスしてくださいね。呼吸をゆっくりして、椅子に身体をあずけるようにしてくださいね。」

看護師は声をかけながらベルトを進めていく。「では、安全のためにベルトしていきますねー」太もも、腰、腕、足首……一つずつ。

私は心の中で呟いた。(安全のためだけではない。そんな優しさのある固定ではない。強い刺激を与えても、身体が逃げられないようにするのだ。覚醒状態で行うよりも拘束は強く行われる。刺激で暴れる可能性が高いからだ。こういうことは患者さんには説明されないことだ。)

完全に固定された瞬間、彼女が震える声で言った。「……待って……これ、いや……ちょっと怖くなってきてしまっています……」

心拍モニターを胸に貼る。すでに92回。

このモニターは、単なる安全対策ではない。患者がいくら口では「いや」と言っても、体は正直に反応する。

バイタルをリアルタイムで監視しながら、術者は弱い部分を重点的に刺激できる。まさに「弱点把握装置」だ。

小林看護師が腕を消毒し、点滴ルートの確保を行う。点滴を開始。

この薬は理性を下げさせるような効果があり、意識を少しぼやっとさせる効果と忘却の効果がある。

忘却の効果は非常に強く、投与されてから数分以降はほとんど記憶が残らないことが一般的だ。

冷たい液が流れ込む。「だんだん意識がぼーっとしますよ……」

彼女の瞳がぼやけていく。しかし意識はまだ残っている。

薬が入っても、実際には意識は比較的しっかりしている。少しぼーっとする感覚はあるが、痛覚など刺激に対しても覚醒状態とほぼ同じだが、理性が低下するのだ。

パート5へ続く】


目次はこちら